IDRS™通信技術、小型SAR衛星「QPS-SAR」での初期実証運用に成功 / Whatever the weather: IDRS™ comms tech successfully activated onboard innovative, ‘see all’ iQPS SAR satellite
QPS研究所と通信のスペシャリストである米国Addvalue Innovation社(以下、Addvalue)は、2023年6月に打上げられたQPS-SAR6号機に搭載されたIDRS™(※1)サービスの初期実証運用が衛星の機能を試験・調整している中で成功したことを発表します。
“Whatever the weather: IDRS™ comms tech successfully activated onboard innovative, ‘see all’ iQPS SAR satellite”
Addvalue社 公式ウェブサイトニュースはこちらをご覧ください。
以下、共同リリースの和訳でご紹介させていただきます。
QPS研究所の小型SAR衛星「QPS-SAR」に「Always-on」のオンデマンドIDRS™データ接続機能を搭載することで、QPS研究所はQPS-SARとの常時接続が可能になります。この機能により、高品質なSAR画像を迅速かつリアルタイムに運用することができるようになり、今後、衛星コンステレーション全体をリアルタイムに管理することで、ユーザーへの確実で最適なSAR画像提供を実現することが期待されます。
QPS研究所は、小型SAR衛星「QPS-SAR」の開発に成功し、夜間や悪天候でも世界トップレベルの高精細・高画質なSAR画像を提供しています。今後、36機の衛星コンステレーションにより、世界中のほぼどこでも平均10分間隔で任意の場所を観測する衛星データ提供サービスの実現を目指しています。QPS-SAR1号機「IZANAGI」とQPS-SAR2号機「IZANAMI」に、先日打上げに成功したQPS-SAR6号機「AMATERU-Ⅲ」を加え、合計3機を運用しています。
IDRS™サービスを搭載したQPS-SAR3号機およびQPS-SAR4号機は、2022年10月にも打上げられましたが、ロケットの失敗により軌道に投入することはできませんでした。しかし、2023年6月に打上げられた「AMATERU-Ⅲ」により、このパワフルな技術は新たな章を刻むことになります。7月25日にはスポットライトモード(高精細観測モード)で、日本最高分解能となるアジマス分解能46cm、レンジ分解能39cmの画像取得成功を発表いたしました。
最新の6号機の打上げは、QPS研究所のパイオニア精神と先進性を体現しているといえます。このコストパフォーマンスの優れた衛星を使って、船舶、道路交通などの動きから、農作物や自然災害、インフラ管理に至るまで、より良い対策のために役立つ幅広い観測可能なデータを収集し、宇宙の可能性を広げ人類の発展に貢献することを目指しています。
画期的なIDRS™ ソリューションは、世界で唯一の「Always-on」のオンデマンド・常時接続により、あらゆるLEO衛星との接続を可能にします。これにより、高度1000kmまでのすべての軌道傾斜角でLEO衛星との持続的なデータ接続と転送サービスへのアクセスが可能になり、コンステレーションを管理したりタスクを実行したりするため、制限が多かった地球上の受信局との調整が不要になります。これは、最近のInmarsat社との合併に伴い、現在Viasat社によって運営されているGEO衛星のグローバルなELERAコンステレーションとBGAN地上インフラに接続することにより達成され、グローバルで最先端のL帯カバレッジと接続性をほぼリアルタイムで提供します。
(※1) 詳細は「こちら」をご覧ください。(英語のみ)
Addvalue Innovation CEO Tan Khai Pang 氏 コメント(原文)
「We’re honored to be working with iQPS to support its exceptional offering of SAR images with 46cm resolution. By drawing on our proven experience using the ELERA network to drive our real-time IDRS™ data relay solution, we can help iQPS enhance its clients’ decision making in countless observational scenarios in nearly all areas of the globe.」
Viasat President of Global Government Todd McDonell氏 コメント(原文)
「Viasat is delighted to be the provider of the communications link supporting Addvalue IDRS and iQPS. Viasat is very excited about bringing reliable and resilient space-relay capabilities to meet LEO connectivity and data transport needs. The ELERA geostationary satellites and global ground network combined with Addvalue’s space-qualified terminals enable continuous command and control of the QPS-SAR satellites in real time using the IDRS solution and its ‘Always On’ link.」
QPS研究所 代表取締役社長 CEO 大西俊輔 コメント
「私たちはAddvalueと協業することで、 SAR画像データの運用を強化し、ユーザーの要求に迅速に対応できることを大変嬉しく思います。Addvalue社のIDRS™は、タスクオーダー配信し、リアルタイムで衛星群を監視することで、革新的なSAR衛星群の管理と機敏性を向上させることができると確信しています。QPS-SAR6号機の打上げでAddvalue と協力することで、高品質のSAR画像をタイムリーに世界に提供するという目標を早期に達成することができると考えています。」
Addvalue Innovationについて
シンガポール証券取引所(SGX)メインボード上場のアドバリュー・テクノロジーズ社(A31)の完全子会社であるAddvalue Innovation社は、通信衛星ソリューションのリーディングカンパニーです。Addvalueは、宇宙、空中、海上、地上で使用する最先端の通信端末に加え、広範囲に及ぶエンジニアリングおよびインテグレーション・サービスも提供しています。Addvalueの卓越した専門知識は、地球上のネットワークのはるか彼方まで及んでいて、どのような市場や用途であっても、幅広い衛星関連製品とサービスにより、高度な通信接続を強化するための適切な技術を提供することができます。詳しくは www.addvaluetech.com をご覧ください。
Viasatについて
Viasatは、世界中の全ての人、全てのものがつながることができると信じているグローバル通信企業です。世界24カ国にオフィスを構えるViasatの使命は、世界中の消費者、企業、行政、軍事機関がどのように通信し、接続するかを形成することです。Viasatは、地上、空中、海上など、どこにいても人々の生活にプラスの影響を与える、高品質で信頼性が高く、安全で、リーズナブルな高速接続を実現する究極のグローバル通信ネットワークを開発するかたわら、宇宙における持続可能な未来を築いています。2023年5月30日、Viasatは英国Inmarsat社との合併を完了し、両社のチーム、技術、資産を統合して新たなグローバル通信事業者を誕生させました。詳しくは、www.viasat.com、Viasat News Room、またはFacebook、Instagram、LinkedIn、Twitter、YouTubeでフォローしてください。