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QPS-SAR2号機「イザナミ」の運用に関するお知らせ

QPS研究所は、2021年1月に実証試験機として打上げたQPS-SAR2号機「イザナミ」の軌道高度の低下に伴い、運用終了措置を実施しましたことをお知らせいたします。現在、各方面において運用を終了していくための調整をしております。

「QPS-SARプロジェクト」において、2号機「イザナミ」は2021年3月にQPS-SARとして初めてSAR画像の取得に成功し、現在活躍している商用機に続くための成果を出し、そして、それによってその後の衛星データ提供ビジネスを展開するための土台づくりを行うことができました。なお、2019年12月に打上げた1号機「イザナギ」は、投入された軌道の高度の違いから現在も運用を続けております。


【代表取締役社長 CEO 大西俊輔 コメント】

「この度、QPS-SAR2号機『イザナミ』の運用終了措置を実施いたしましたので発表させていただきました。衛星のデオービット(軌道離脱)に関しては一般的に広く発表されることは少ないかと思いますが、私たちにとって1号機『イザナギ』、2号機『イザナミ』はQPS-SARの実証試験機の位置付けで、これから弊社が創り出す衛星並びに世界はこの2機から始まる、という意味も込めて名付けており、特別な衛星になりますので、関係者皆様へ改めてお礼を申し上げたくお知らせをさせていただきました。『イザナミ』によりQPS-SARの初画像を取得することができ、それを発表できた時は、歓喜とほっと安心した気持ちが入り混じり、その瞬間を今でも鮮明に覚えています。この2機による知見が、3号機以降の『アマテル』、『ツクヨミ』への商用機の成功に繋がっています。改めて『イザナミ』、そして開発・運用チームに感謝し、そして引き続き、気を引き締めて衛星コンステレーション構築に向けて着実に進んでいきたいと思います。」


【執行役員 開発部長 上津原 正彦 コメント】

「QPS-SARとして初画像を取得した『イザナミ』のデオービットにはやはりチーム皆が特別な想いがあります。1号機『イザナギ』は、SAR衛星として95%の機能は達成できたものの、最後のデータ受信機能部分でデータ保存する際にトラブルがあり、当時画像化につながらない状況が続いていました。解決に向けて調整しながら、スムーズなSAR観測を実現するための手順や姿勢、角度、タイミング等の条件についての知見、経験を積み重ねて、それを活かしたからこそ『イザナミ』で見事悲願を達成することができました。『イザナミ』でももちろん色々な難局はありましたが、一つ一つ解決してそれを商用機に繋げることができ、今の商用機はありがたいことに大変順調に運用できています。軌道投入された際の高度の都合上、2号機の『イザナミ』が先にデオービットすることとなりましたが、実証試験機として十二分過ぎる成果を出してくれた『イザナミ』に心より『お疲れ様でした』と伝えたい気持ちです。」