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JAXA小型技術刷新衛星研究開発プログラムにおいて新たな宇宙利用サービスの実現に向けた軌道上実証に係る共同研究契約を締結

QPS研究所は、国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構(本社:東京都調布市、理事長:山川宏、以下「JAXA」)が進める「小型技術刷新衛星研究開発プログラム※1(以下「刷新プログラム」)において発出された研究課題「衛星オンボード高精度単独測位技術の軌道上実証研究※2」の提案公募でQPS研究所の提案が採択され、共同研究契約を締結いたしましたのでお知らせいたします。今回の共同研究では、実証に必要となるJAXAの提供する機器類をQPS研究所が製造する小型SAR衛星「QPS-SAR10号機」に搭載してオンボードPPP※3技術の軌道上実証を行うと共に、本技術を活用した新たなサービス構想を協力して実証することを目的としています。
本研究では、軌道上のQPS-SAR内で高性能な計算機と高精度に衛星軌道位置情報を得る高精度単独測位技術(Precise Point Positioning、以下PPP)を組み合わせて実験した結果を分析し、このオンボードPPPのアルゴリズムを積極的に改善し書き換える技術実証を行います。一連の実証を軌道上で行うことによって、従来の地上で開発して宇宙で実証するサイクルよりも圧倒的に早いアルゴリズムの最適化を目指します。
QPS研究所は軌道上実証のフィールドとしてQPS-SARを提供することで、JAXA刷新プログラムにおけるオンボードPPP技術の確立に寄与し、QPS-SARプロジェクトにおいても災害時の画像提供の迅速化などに繋げていくなど新たな社会的価値の創出に貢献してまいります。

JAXAのプレスリリースはこちらからご覧頂けます。

(※1)https://www.kenkai.jaxa.jp/research/sasshin/sasshin.html
(※2)https://www.kenkai.jaxa.jp/research/sasshin/rfp-2023.html
(※3)オンボード高精度単独測位(PPP:Precise Point Positioning)技術:
測位衛星から放送される2周波の測位信号と、準天頂衛星から放送されるMADOCA(Multi-GNSS ADvanced Orbit and Clock Augmentation:高精度測位補正技術)補正情報を使用して、軌道上でリアルタイムにセンチメートル級の衛星軌道位置推定を行うことができる技術。MADOCA補正情報を使用しない場合に軌道上で実現できるリアルタイム衛星軌道位置推定精度は、数メートル~十数メートル程度。