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コスモポリタンキャンパス 福岡テクノロジー人材創生塾2024 未来を拓く宇宙コース

会場は営業終了後のキッザニア福岡。少し照明が落とされ、職業体験の場は一転、凛とした空気に包まれた学びの空間へと変わっていました。

福岡県・キッザニア福岡の共催によるイベント「コスモポリタンキャンパス 福岡テクノロジー人材創生塾」では、キッザニアの他拠点に先駆け福岡ならではの取り組みの1つとして、産官学が連携し「スタートアップ」や「テクノロジー」をテーマに、福岡の未来を担う地元の中・高校生を対象にしたプログラムを実施しています。 同プログラムの一環として2024年10月から11月にわたって行われた「未来を拓く宇宙コース」は、ものづくりからデータの利活用にいたるまで、福岡県内の様々な宇宙関連企業・団体の最前線で働く専門家や技術者から学び、進路や進学先について考えるきっかけづくりをサポートするプログラムです。

全5日のプログラムのうち、10月23日に行われた「DAY2 基礎学習②小型衛星技術」の回では、QPS研究所よりCEO大西俊輔が講師として登壇いたしました。また、特別講師としてパートナー企業であるオガワ機工株式会社の伊藤慎二副社長にもご一緒にご登壇を頂きました。

前半は、CEO大西による人工衛星とQPS研究所の紹介からスタート。
「人工衛星にはどんな種類があるのか」から、QPS研究所の開発する小型高精細SAR衛星「QPS-SAR」について解説。SAR(レーダー)衛星では昼夜天候を問わない観測ができるということを、実際に「QPS-SAR」が観測した画像をもとにクイズ形式でご紹介しました。

特徴的な四角錐の建造物が右側に映っているSAR画像。一体どこでしょうか?ちなみに、会場ではすぐに正解者が出ていました!

後半では、「人工衛星の作り方」と題したワークショップを開催。参加者の皆さんにはテーブルごとの班に分かれて頂き、複雑で多岐にわたる人工衛星の作り方を12の項目に落とし込んだ並べ替えパズルにチャレンジして頂きました。


正しいと思う「人工衛星の作り方」の順番について、班のメンバーで相談しながら進めていく参加者の皆さん。「こうかも!」「それだ!」といった歓声も上がりつつ、それぞれの閃きや気づきを共有しながらパズルに熱中していました。

班ごとに異なる視点からの解答へのアプローチが見られ、「なるほど、そう来たか」と唸るシーンも。

シンキングタイムの後は正解発表と解説のコーナーです。CEO大西に加えてオガワ機工の伊藤副社長も壇上にご登場頂き、正解の順番を発表しながら各項目についてご説明しました。


伊藤様からは「地上ではたらく機械とは、ぜんぜん設計が異なる。宇宙には重力がないから、力のかかり方なんてまるで別物だし、設計だけでなく材料の選定から変わってくる」という実際にものづくりを担って頂いている方ならではのお話が飛び出す一方、「未知のことに挑戦するものづくりは楽しい、ワクワクする。もちろん大変だけど、その経験がまた、日ごろの宇宙以外の装置の設計にフィードバックされて、より良いものづくりができるようになった」というやりがいについても語って下さいました。

難易度はやや高めでしたが、全問正解したチームもありました!

講演は時間を押して盛り上がりを見せ、終了した後も大西と伊藤副社長の前に質問者の列が長く続いていました。この九州・福岡で宇宙産業に携わっているQPS研究所とオガワ機工様から「実際にどんな宇宙ビジネスを手がけているのか」というご説明と、それがそのまま福岡の中高生の皆さんの進路の足もとにつながっている、というお話をさせて頂く貴重な機会を頂き、この度は誠に有難うございました。

主催:福岡県・キッザニア福岡