久留米高専後援会主催セミナー テーマ:「挑戦」
2025年1月25日(土)、福岡県の久留米市にある久留米工業高等専門学校(久留米高専)にて、久留米高専後援会主催のセミナーにCEO大西俊輔とファウンダー八坂哲雄が登壇させて頂きました。
2部立てで開催されたセミナー全体に通ずるテーマは「挑戦」です。
セッション1は「高専生よ、君は起業家を知っているか!?」と銘打ったベンチャーキャピタリスト3名によるパネルディスカッション。“起業とは?”という入門編から始まり、その魅力とリスクなどを紹介。学生起業家として活躍されている方をモデルとしたケーススタディなど、九州屈指の投資家の皆さまのリアルなトークに、高専生や保護者の皆様もに夢中になっていらっしゃいました。
セッション2では「宇宙利用時代のビジネスの可能性」と題して、4つのパートにわたって宇宙ビジネスを深堀りするセミナーが催されました。
最初のパートは、JAXA 宇宙戦略基金事業部 次長 / 一般社団法人九州みらい共創 代表理事の上村俊作氏による「宇宙ビジネスを取り巻く世界の現状と日本の挑戦について」の講義からスタート。聴講の皆様のマインドセットも、起業家モードからエンジニアモードへとシフトチェンジしていきます。
続いてのパートでは、QPS研究所ファウンダーの八坂がオンラインで登壇いたしました。

八坂の若かりし頃、宇宙開発の分野は人跡未踏の黎明期。やることはすべて「初めて」が当たり前、そのような中で挑戦を続けること60年あまり。八坂がこれまで大事にしてきた挑戦の秘訣は「観察力」。まず、意識して注意深く真剣に観察すること。そこから得られる洞察が非常に重要であることを説きます。シンプルながら長年の実績ある極意に、高専生のみならず保護者の方々もメモにペンを走らせる姿が印象的でした。
3つ目のパートでは、CEO大西が「QPS研究所の挑戦」との演題で、当社の事業と挑戦について紹介させていただきました。
学生時代から小型人工衛星のものづくりに携わってきたこと、現在手掛けているQPS-SARについての解説をはじめ、QPS研究所の掲げる創業以来のミッション「九州に宇宙産業を根付かせる」を実現するべく、パートナー企業の皆さまとともにこの福岡の地で挑戦を続けていることを熱くお話ししました。

最後のパートでは「宇宙で挑戦するために」というテーマで、登壇者のJAXA 上村様に加えてQPS研究所の開発パートナー企業からオガワ機工株式会社の伊藤慎二副社長、株式会社ウメダの梅田昌弘社長にご参加頂き、CEO大西がモデレーターを務める形で4人によるトークセッションが行われました。

トークセッションは聴講者の皆様より事前に頂いた質問に回答するかたちで行われ、「宇宙開発に携わるにはどこで働けばいいですか?」といった質問に対しては、伊藤副社長が「NASAでもJAXAでも、九州でもという時代になってきている」と仰ると、梅田社長も「私たちのような地域での製造業もあると思う」と実感を込めて同意なさっていました。
「JAXAのお仕事でやりがいを感じる場面は?」という上村様への質問に対しては「宇宙の仕事は未知であり、ゼロから1を産むような誰もなしえていないことに挑戦できることや、宇宙業界では世界のマーケットを相手に日本が勝てる分野があるので、そこに携わる楽しさです」とご回答。さまざまな立ち位置から宇宙に携わる方々のトークで盛り上がりました。
盛況のうちにセミナーが終了したあとも、SAR画像やQPS研究所の事業紹介が描かれた展示パネルをじっくりと見学したり、追加の質問のために登壇者の前に並んだりなど、会場は高専生の皆様による活況を呈していました。この度は素晴らしい機会を頂き、有難うございました。
主催:久留米高専後援会