第709回佐賀経済同友会例会 講演

2025年3月7日(金)、第709回佐賀経済同友会例会がグランデはがくれ(佐賀県佐賀市)にて開催され、同会よりご依頼をいただき、QPS研究所 代表取締役社長 CEO 大西俊輔がお話しさせていただきました。
佐賀経済同友会は、経済人個人の立場から日本経済、地域経済の発展、会員相互の啓発、親睦を目的に昭和31年に設立され、佐賀県を基盤に活動。同会は今年度の取組みの一つに宇宙産業への参入に関しての研究を掲げていらっしゃいます。また、佐賀県は大西の出身地であるいうご縁もあり、この度、佐賀経済同友会様にお声掛けいただきました。
佐賀経済同友会については、こちらの公式サイトをご覧ください。
大西からは、宇宙産業を地域に根付かせるという当社のミッションのもと、「『宇宙ビジネス最前線』-九州発の衛星が拓く未来-」の題目にて講演をさせていただきました。 先述しました通り、大西にとって佐賀県はとても縁の深い土地です。「自転車でこの辺りに来ながら高校生活を送っていました」とワンエッセンス加えた自己紹介から始まり、自身が佐賀県出身として理事を務める「一般社団法人 九州みらい共創」についても触れ、今まで「官」主導で行われてきた宇宙産業の裾野が「民間」へと広がっていく中で、宇宙の発展を九州から進めていきたい展望をお伝えいたしました。

さらに、QPS研究所の事業内容やQPS研究所が手掛ける小型SAR衛星「QPS-SAR」とそのビジネスモデルと今後のビジョンについてもご紹介させていただきました。また、現時点での衛星打上げ状況とともに、まさに先日発表したばかりだったQPS-SAR9号機「スサノオ-Ⅰ」の近日中の打上げについてもご案内し、SAR観測による衛星データの活用事例についても実際に観測した画像をご覧いただきながらご説明いたしました。2021年に打上げたQPS-SAR2号機の画像をご紹介した際には、「東京ドームの屋根は布のような素材のため、SAR画像ではレーダーが透過し、このように黒く見えます」との大西の説明に、会にご参加の皆さまより「おー」「へー」などの感嘆のお声をいただき、QPS-SARによる衛星データの活用事例にご興味を持っていただけたことを大変嬉しく思いました。
次に、佐賀県政策部 政策企画監 松永祥和氏より「佐賀県が取組む宇宙関連事業について」のご報告がありました。佐賀県は2022年にJAXA(国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構)と連携協定を締結し、「宙 への扉プロジェクト」を推進。宇宙技術による地域課題の解決に取組み、ビジネスを創出し、日常的に宇宙技術を利用する佐賀県を目指していると述べられました。実例として、JAXAとともに衛星を活用した農地耕作放棄地の確認や、佐賀県のものづくり企業数社が一丸となって製造した衛星レーザ測距用小型リフレクター「Mt.FUJI」についてもご紹介いただきました。今後も県内事業者を対象に航空宇宙産業シンポジウムを開催するなど、宇宙分野参入への普及・啓発に力を注いでいく指針を述べられました。
SWS(STAR WORKS SAGA)を掲げ宇宙関連業務研究会を推進する佐賀県。「九州に宇宙産業を根付かせる」というミッションのもとプロジェクトを進めるQPS研究所。ともに宇宙産業の発展とともに地域を盛り上げたいという志が一つに感じられた会となりました。この度、本会に同席させていただけたことを佐賀経済同友会様に感謝申し上げます。QPS研究所も宇宙産業へさらに貢献できるよう邁進いたします。