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社長が聞く!QPS NEXT Vol.002

本シリーズでは、QPSのキーパーソンと代表取締役社長との対談を通じてQPSホールディングスが目指す未来について紹介させていただきます。


Vol.002:
ソリューションのトレンドを解く──
多彩な衛星データ利活用を手掛けてきたスペシャリストが語る、QPSのグローバル展開戦略


※本シリーズの記事では社内対談の雰囲気をそのままお伝えするため、対談時と同様に「さん」付けで表記しています。リラックスした空気感もあわせてお楽しみいただければ幸いです。

大西:
本シリーズ第2回目のゲストは、営業本部 ソリューション事業部長としてQPSのデータビジネスを牽引し、現在は営業の組織拡大に伴い、衛星データ事業本部で民間・商用ビジネスサービスを展開する営業2部の部長を務める平田大輔さんです。平田さんは長年衛星通信に関わる業務に携わってこられましたが、これまでのご経歴と、宇宙データ活用を通して培ってこられたご自身の強みを教えてください。

平田:
宇宙業界に関わるようになって、まもなく30年となります。最初の約20年間は通信衛星に関わる仕事をし、その後は地球観測衛星データを活用した新規事業開発に携わってきました。業務と並行して大学院で測位衛星の研究をしたり、社内スタートアップ制度で有志と共に宇宙ごみ問題のソリューションを検討し、事業会社化を経験したこともあります。そうした経験を通じて、低軌道の地球観測衛星だけではなく、静止軌道や準天頂軌道、SARに限らない光学センサ、熱赤外、GNSS、電波情報までを横断的に理解していることが自身の強みであると思います。

大西:
SARに限らず、多様な衛星データを俯瞰できる視点は、まさにこれからのQPSに欠かせない力ですね。
平田さんご自身が感じている地球観測データの魅力、その将来性についてお聞かせください。

平田:
衛星データの最大の魅力は、「地球を『同じ物差し』で見られる」ということです。宇宙から見た地球には国境がありません。世界中を同条件で観測でき、危険で人が立ち入れない場所や、広大すぎて把握しきれないエリアもリモートで捉えることができます。データが蓄積されることで、過去データとの比較から時系列での変化も抽出できますし、衛星コンステレーションが進めば、これらの情報を高頻度で取得できるようになります。そこに地球観測の大きな未来があると感じています。

大西:
まさに、QPSが目指す衛星コンステレーションの価値そのものですね!それでは次に、SAR衛星ならではの利点、そしてQPSのグローバル展開についてお聞かせください。

平田:
それでは、せっかくですのでSAR衛星を初めて知る方へのご説明も兼ねてお話させていただきます。SARはマイクロ波を使って観測するため、光を必要とせず、雲を透過して、昼夜・天候を問わず24時間いつでも任意の地点を観測できます。
QPS-SARの強みは、何よりも高画質・高精細なデータです。先日発表した15号機の初画像をご覧いただければ分かる通り、必要な情報を鮮明に捉えることができます。この特性は、災害発生時の状況把握や、噴煙で光学観測が難しい火山監視など、世界中の課題解決に直結します。さらに、インフラ点検、環境モニタリング、海洋・物流管理、農業支援など活用領域はグローバルに広がっています。

大西:
平田さんには、宇宙産業の国内外のイベントやシンポジウムでも積極的に発信いただき、ビジネスを牽引くださる姿勢に私自身も大変心強く感じております。つい先日も、福岡県宇宙ビジネス研究会主催の宇宙ビジネス交流イベントにご登壇いただきありがとうございます。イベント内のトークセッションでは日本の宇宙産業が世界マーケットと向き合うすべについてお話されていましたが、現在の衛星データ市場、とくにグローバルでのトレンドをどう見ていますか?

平田:
これまでは、「専門家」が画像を「目視判断」する利用方法が多くあったと思います。しかし衛星機数の大幅な増加により、もはや人が目視判読ですべてのデータの確認を行うことは不可能になっています。これからの主役となるのはAIによる自動解析と付加価値サービスです。専門知識がなくても、誰もが意味のある情報としてデータを使える市場へと進化していくと考えています。

大西:
その流れを踏まえ、どのような新サービスや改善に取り組んでいきたいですか?

平田:
ソリューション事業は、1社だけでは成り立ちません。複数社の協力があってこそ世界的に利活用されます。私たちも生成AIを用いてSAR画像を光学画像のようにカラー化する企業など、外部パートナーとの協業を進めています。私自身、これまで培ってきた地球観測、放送通信、測位衛星といった幅広い経験を生かし、単なるSARデータではない付加価値サービスを開発していきたいですね。顧客が求めているのは、「意思決定できる情報」であるため、多様なデータをフュージョンし、付加価値の高いサービスを提供することが、市場拡大、特に海外顧客の獲得に不可欠であると考えています。また、その前提として衛星機数を増やし、他社に先行して安定的、かつ大量の観測データを確保できていることは、グローバル市場における競争力の源泉になっています。

大西:
顧客が求めている情報にどのようにアプローチできるかは、衛星データに携わる一人一人が意識しなければならない課題ですね。今後の世界規模のソリューション事業を見据え、どのような人材の確保が必要だと思われますか?

平田:
宇宙以外の新しいことにも常にアンテナを高く掲げて、「何か新しい要素」をかけ合わせて価値を生み出せる人ですね。そのための好奇心が強い方、社外の様々な専門家と議論してオープンイノベーションが生み出せる方がいると心強いですよね。

大西:
ありがとうございます。それでは、最後に、QPSの未来をともにつくっていく仲間へ、メッセージをお願いします。

平田:
私がいつもお伝えしている言葉で締めさせていただきますね。ミッションを明確にして、パッションを持って宇宙の枠を超えて議論すること。その先に新たな価値とイノベーションが生まれると信じています!


<インタビュー後記>
QPS研究所はホールディングス化を経て、次なるグローバル成長のフェーズに入りました。今回のインタビューで、平田さんの圧倒的な経験値と、世界市場を見据えたビジネス視点を改めて心強く感じています。技術的優位性を「実装」と「価値」に変え、世界に届けていく。その挑戦を、ともに担う仲間と共に、QPSはこれからも前進し続けます!

代表取締役社長 CEO 大西俊輔