国土交通省 中小企業イノベーション創出推進事業(SBIR)に採択されました
衛星データサービス企画株式会社(代表取締役社長 粂野 和孝、以下 SDS)、株式会社QPS研究所(代表取締役社長 CEO 大西 俊輔、以下 QPS研究所)、株式会社ハイテックス(代表取締役 下坂 芳宏、以下 HITECHS)の3社は、国土交通省「中小企業イノベーション創出推進事業(SBIR)」の「災害に屈しない国土づくり、広域的・戦略的なインフラマネジメントに向けた技術の開発・実証」分野に関し、公募テーマ④「次世代機器等を活用した河川管理の監視・観測の高度化に資する技術開発」およびテーマ⑤「次世代機器等を活用した道路管理の監視・観測の高度化に資する技術開発」の補助対象事業に応募し採択されました。交付上限額は合計で3.3億円。事業期間は2028年3月となります。3社は、衛星データ解析業務実績を有する6社[1]と連携し、安心安全な社会構築に寄与するシステムの社会実装を目指し、技術開発と実証を推進していきます。
テーマ④ | 次世代機器等を活用した河川管理の監視・観測の高度化に資する技術開発 |
事業計画名 | SAR衛星データを活用した浸水・土砂災害支援システム構築 |
事業概要 | ●大規模災害時に様々な衛星を活用し、撮影後、最短で2.5時間以内に浸水・土砂災害の発生情報を提供するサービスを開発 ●国土基盤情報から浸水家屋数、浸水被害人口などの基礎情報に加え、被害エリアからDEM情報を活用した浸水深、湛水量を算定し、排水活動支援情報の提供サービスを開発 |
事業期間 | ~2028年3月 |
交付上限額 | 197百万円 |
テーマ⑤ | 次世代機器等を活用した道路管理の監視・観測の高度化に資する技術開発 |
事業計画名 | SAR衛星データを活用した道路点検支援システム構築 |
事業概要 | ●定期的に有人で点検が必要な長大かつ広範囲の道路土工構造物を衛星で監視し、点検対象範囲の危険度評価(スクリーニング)情報を提供するサービスを開発 ●大規模災害時に様々な衛星を活用し、撮影後、最短で2.5時間以内に交通支障の発生情報を提供するサービスを開発 |
事業期間 | ~2028年3月 |
交付上限額 | 133百万円 |
【各社の背景と取り組み】
(1)SDS(代表企業)
SDSは、衛星開発・運用、データ解析、コンサルティングに至る、衛星データサービスのバリューチェーン代表企業が結集して2021年6月に設立されました。国土・インフラ管理などに有効な衛星データ解析情報を広範囲かつ継続的に提供し、行政・自治体・民間企業DXへの貢献、災害時の迅速な被災状況提供による早期復旧・復興への貢献、ESG観点での客観評価手段の提供によるサステナブル経営への貢献など、具体的な施策を通じて社会の発展に寄与することを使命としています。SDSは代表提案者として、本事業を確実に遂行し、事業終了後の社会実装を目指します。
(2)QPS研究所(共同提案者)
QPS研究所は、従来のSAR衛星の1/20の質量、1/100のコストとなる高精細小型SAR衛星「QPS-SAR」の開発に成功し、現在は商用機を3機運用しています。QPS-SARは日本の民間SAR衛星で最高精細となる46cm分解能の画像取得が可能です。2027年度には24機、そして最終的には36機の衛星コンステレーションで、平均10分ごとの準リアルタイム地上観測データサービスの提供を行い、人類の発展に貢献することを目指しています。QPS研究所は、小型SAR衛星で取得した画像データの提供を通じて、本事業で開発するサービスの社会実装化に貢献して参ります
(3)HITECHS (共同提案者)
HITECHS は、1987年創業のトータルソリューションプロバイダです。「どんなシステムも、その背景には必ず人がいる。」を念頭に、システムの向こう側の”人”を想い、技術を磨き、これまで事業を行ってきました。生産性の向上や効率化を目的とした日々のオフィスワークを支える業務システムをはじめ、ビジネスに直結するシステムやものづくりに欠かせないCAD/CAMシステム、通信事業者向けGISシステムや宇宙ビジネスに関わるシステムまで、私たちの技術と想いでお客様の経営戦略、事業改革、業務変革を支えます。本事業においても技術と想いが入ったシステムを提供し、人々の豊かな暮らしに貢献していきます。
[1] SDSと衛星データ解析業務を連携する6社(三菱電機株式会社、日本工営株式会社、株式会社パスコ、スカパーJSAT株式会社、アジア航測株式会社、一般財団法人リモートセンシング技術センター)